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平成27年度連携講座 : 平成27年度 第14回連携講座
投稿者 : 事務局 投稿日時: 2016-09-02 13:22:50 (337 ヒット)

平成27年度 静岡大学岳陵会 連携講座 第14回

 

日 時  2016129日(月)1425分~1540

会 場  静岡大学 人文社会科学部 大講義室

受講生  160

講 師  鷲巣 春人 様 静岡県庁 経営管理部 自治行政課

人文学部 29回 経済学科 平成9年卒

 

演  題  『 働くということと人生  ~自らの経験から~  』

 

 

みなさんこんにちは。静岡県庁の鷲巣と申します。

ちょうど今月で41際になり、20年前にこの同じ大講義室で学んでいた身としては、懐かしさとともに、あっという間の20年間で、いろんな意味で感無量です。

今日、皆さんに伝えたい事は主に次の3点になります。

1.大学時代の気の許せる友人の存在

 今改めて思うことは大学時代の友人の大切さです。利害関係がない友人というのは、職場の同僚とは異なって、これからの皆さんの人生に大きな支えになると思います。もっとも、友人の数が多ければいいということを言いたいのではありません。何か困ったときに、親や兄弟に相談するということも大切ですが、そうした家族や職場の同僚とは違った視点で相談に乗ってくれるかけがえのない存在、あるいは一緒に喜びや悲しみを分かち合ってくれる存在というのはとても重要だと、この年になってよくわかります。そういう友人をぜひ大学生活を通じて培っていただければと思います。

2.大学でいろんな考え方に触れてみる(現場体験含む)

皆さんがこれから専攻するゼミなどの専門分野は自分の強みとして非常に大切ですが、大学ではいろんな分野の専門家、先生方が揃っています。この機会に、いろんな考え方、モノの見方に触れ、視野を広げる意味で、たくさん興味のある授業を受けてほしいと思います。本を読むことは社会人になってからでもできますが、学生の特権とは、やはり授業を受けることができるということになります。それを受け身ではなく、自分で選択できることが小中学校や高校にはない、大学の特徴だと思います。それがその人の教養や、ひいては自分自身の人生のモノサシの形成へとつながっていくのだと思います。


3.困難に直面したときに乗り越えることの大切さ

困難に直面したときにいかにして乗り越えていくかを考えることは、これからの皆さんの人生にとって、とても重要になっていきます。キャリア形成とは直接関係のないことかもしれませんが、困難や逆境に立ち向かうときの心の持ちようなどを、少し紹介できればと思います。

 

自己紹介

       静岡県沼津市出身

       今月で41歳(家族:妻、長女5歳、長男2歳)、三島市在住

       1997年3月 静岡大学人文学部経済学科卒業 土井ゼミ 経済統計学

       1997年4月 静岡県庁入庁

       2000年3月 静岡大学大学院人文社会科学研究科法学専攻修了

       2013年3月 政策研究大学院大学(GRIPS)政策研究科修了

 

大学を卒業して、県庁に入り最初は静岡県立大学に配属になりました。そして、社会人2年目からまた、大学院で静大に社会人学生としてお世話になりました。今思うと、その時の2年間は本当に楽しかったです。なぜなのかと考えると、就職のためではなく自分のために好きなことを学べたからだと思います。1715分に仕事が終わり、1750分から授業開始でしたので、必死で勤務時間内に仕事を終え、静大まで通いました。そして、授業は基本的に順番で担当となった学生がレジュメを作成して発表しますので、土日もそのための準備に費やされましたが、授業後にいつもみんなでご飯を食べに行き、遅くまで語り合ったりしたことが、今でも本当に楽しかった思い出となっています。

 また、3年前まで東京の六本木にある政策研究大学院大学(GRIPS)で、県からの派遣ということで、1年間学ぶ機会をいただきました。約250名の学生のうち、3分の2が留学生という国際色豊かな大学です。残りの日本人学生もほとんどが、国や自治体、ゼネコン等からの出向による社会人学生で占められております。とにかくすべての成績が相対評価で、仕事をしていなくても楽だという気持ちには全然なれなかったです。そこで私は今の仕事につながる地方自治を専門に学びましたが、全国から集まってきた学生たちと一緒に学べたことが何よりの財産となりました。また留学生が多く、基本的な学内公用語は英語でしたので、国際的なコミュニケーションツールとしての英語やディベートの必要性をとても痛感しました。

 

学生時代の思い出

大学時代の思い出としては、3年間過ごした寮での思い出というのが一番大きいです。今でも同じ階だった同級生とはたまに会っても、昔と変わらず付き合えるという一生の友だと思います。4人部屋でしたので、色々な友達と深く付き合えたのも良かったです。テニスサークルや同じ学科、ゼミの友人とは今でも付き合いのある人も多いですし、大学3年のときのネブラスカ大学オマハ校に団長として行ったのも思い出深いですね。

 そして直接的に公務員を考えるきっかけとなったのは、1995117日に発生した阪神大震災でのボランティア体験です。ボランティアをしたいというより、現場を見たいというのが本心でしたので、大学の後期試験を終えたら、宿泊場所をなんとか確保して、寝袋一つ持って青春18きっぷで向かいました。そのとき、阪神高速や数々の住宅の倒壊、火災現場等を目の当たりにしました。そこで、人のために直接役に立つことや、人から感謝されることに生きがいを感じたことが公務員になるきっかけとなり、それまでは漠然と新聞記者という職業に憧れておりました。

 大学3年生のときからは教職の授業をとり、教員になりたいという思いもありましたので、教員採用試験も受かったときは、県庁か高校の教員かを最後まで悩みました。ただ最後は、いろんな分野に携わることのできる県庁を選びました。

 

なぜ県庁へ?

 ここでもう少し、なぜ地方公務員を志望し、県庁なのかということについて簡単に紹介します。

 一つは先ほど触れたように、震災ボランティアをきっかけに公のために働きたいという思いが芽生えたのと、もう一つは地元をよくしたいという思いからです。もっとも、地元ということであれば、市役所や町役場、あるいは地域の金融機関とかも対象となるかと思いますが、県という少し広域的な視点から仕事をしたいと考えたのが、県庁を選んだ理由です。一方で、市町村は基礎的な自治体として住民との距離が近いため、直接的に目に見える仕事ができていいのかなとも思います。

 

県庁での異動履歴

・静岡県立大学事務局勤務(庁舎管理を担当)

 →県立大学で庁舎管理を担当。具体的には、鍵の貸し出しや修繕、警備、清掃等です。大学生と年齢が近かったこともあり、学生の思いを汲んだサービスを心掛けました。

・下田市での児童相談所勤務(ケースワーカー)

 →県の勤務先として、一番遠く、若いときに行くことになる可能性が高いのが、下田総合庁舎です。それぞれの事務所の規模は小さいですが、土木事務所や農林事務所、財務事務所、危機管理局など、県の出先機関機能がすべて揃っています。そこで、児童相談所のケースワーカーとして、3年間働いたのですが、ここでの経験というのが、行政経験としては一番思い出深いものがあります。

 ・出向・東海郵政局郵務部営業課販売促進係(ゆうパックの企画販売等)

 →数字がものをいう世界でつらかったことも多かったですが、県庁とは違う組織を経験できたことは良かったと思います。

・農業水産部企画調整室(部のとりまとめ、広報、農業水産業関係統計)

・法務文書課情報公開班(情報公開条例・個人情報保護条例)

・企画広報部調整課(少子化対策を担当)

・政策研究大学院大学へ派遣

・経営管理部自治局自治行政課行政班主査

 

現在の職場に関連して

現在、経営管理部自治局自治行政課行政班で仕事をしております。私自身は地方自治法や地方公務員法等を担当しているのですが、自治行政課としては総じて市町の行政体制整備の支援をしております。具体的には、総務省との連絡調整や、選挙事務、過疎対策、広域連携 、市町職員の給与・定員、一部事務組合・広域連合の設立・変更許可、マイナンバーや住民票 、財産区、異色なものとしては自衛官募集事務なども担当しています。

国の行政や政治と異なり地方自治というのは、本来、皆さんの生活に密接なものです。ゴミの出し方一つをとっても市町村によって違いますし、保育料、子どもの医療費助成、介護保険料なども、市町村によって異なります。では皆さんのような学生は地方自治に参画できないかというとそんなことはありません。安保法案の際に話題になったシールズのように、街頭デモというのも一つの参画の方法ですが、一番大きい参画の仕組みは選挙ではないでしょうか。

 選挙というと何か自分のことのように感じないかもしれませんが、今年の7月に予定されている参議院選挙、もしかしたら衆議院が解散され、衆参同日選挙になるかもしれませんが、いずれにしても7月には皆さんは選挙権を行使できることになります。後でも触れますが、皆さんもぜひ選挙に行って投票してほしいです。


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