文系の価値を今こそ見直そう9  経済学科 山下ゼミ

投稿日時 2017-01-18 12:53:16 | カテゴリ: 3.在学生からのレポート(学生レポーター)

こんにちは。学生レポーターの大石 真です。

12月に、各学科の学生研究発表会が行われました。
そこで、今回は、経済学科で優勝した山下ゼミ(ミクロ経済学)の学生に、取材してきました。

優勝した人またはチームは、1月19日の学部全体の研究成果発表会に出場することになっています。

言語文化学科で優勝した宮城嶋さんの記事はこちらからどうぞ。

http://e-gaku.org/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=569


 

1.今回の研究概要について教えてください。

 

 今回の研究テーマは「地域間格差の現状と課題」です。都市・地方間で人口移動が起こり、過密・過疎問題が深刻化している昨今ですが、私たちはそれが所得と地域間域内GDPに起因しているのではないかと考えました。さらに、そこから地域の産業の中で特に大きな影響がある産業がないかを分析してみました。

 

2.どうしてそのテーマを扱うことになりましたか。

 昨今、地方創生ということをよく耳にしますが、具体的な対策が取られているかと言えば不透明な点が多いです。そんな中、そもそも地域間格差は存在するのか、もし存在しているならば何が起因しているのかを解明することにより、人口が減少している地方の現状を改善することができる糸口が見つかるのではないかと考えこのテーマを選びました。

 

3.この研究テーマでわかったことや主張したいことはなんですか。

 私たちは、シフトシェア分析という地域の産業を細分化する分析によって、製造業が所得に大きく起因するという研究結果を得ました。つまり、製造業に着目することで、所得を改善し、人口減少是正に貢献できるのではないかと思います。また、日本には依然として投資をすることで経済効果があるとされる地域が存在していることが分かりましたので、地域に根差した製造業を伸ばしていくことが有効な地域間格差の解決手段となると考えます。

 

4.この分野のおもしろいところはなんですか。また、どんなところに役に立ちますか。

 地方では常に都市部との格差ということが取り上げられております。しかし、地方には地方にしかない強みがあり、研究を通して見えてくる良さがあります。一見マイナスに思える地域間の格差を調べる中で地域の良さに逆に気づくことが大きな魅力ではないかと思います。また、特定の地域で伸ばすべき産業など、行政、民間ともに地域の構造を知る機会になることは大いに役立つことになるかと思います。

 

5.普段、ゼミではどんなことをしていますか。また、どんな雰囲気ですか。

 普段のゼミでは、ミクロ経済学の教科書をそれぞれ担当者が分担してゼミ内で発表をするということを行っております。人前でキチンと要点をまとめて話をする訓練を日ごろからしています。また、時期によっては共同論文の発表を行います。ゼミ内で発表をして、細部に関してまで問題点がないかを検討しています。

さらに、今年は静岡県からの委託事業ということで上藤ゼミと合同で「未来へのかけ橋創造プロジェクト」という取り組みを行っております。人口が減少する現状の中、静岡で結婚・子育てをしていくにあたりどのような政策が有効か、学生目線で県に提案をすることを主目的としています。

 

6.経済学科の数あるゼミのなかで、一番ハードといわれていますが、山下ゼミを選んだのはなぜですか。

 ゼミを選択する中であえて厳しいゼミに所属することで、自身が論文を書く際にも得られることが大きいと考えまして、このゼミを選びました。ゼミによって進行の仕方は様々ですが、山下ゼミは勉強に関しては非常に重視されています。大学生活の中でキチンと勉強をする機会があるということが大切なことかと思います。また、毎年参加する全国インターゼミナール大会(全国から集まった学生間の討論会です)に向けて共同論文をまとめていくことも非常に良い機会だと感じております。

 

7.最後になにか一言お願いします。

 今回、このような機会をいただき、文章を書かせていただき、ゼミ内でやってきたことを振り返る良い機会になりました。これから、山下ゼミに入ることを希望される皆さんにも興味を持ってもらえたらうれしいです。

 






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