今本恒雄氏の「文部科学大臣表彰 科学技術賞」受賞祝賀会報告

 千葉大学大学院理学研究科を今年3月に定年退職されたばかりの今本恒雄氏(千葉大学名誉教授、現在、同大学グランドフェロー)が、この度、平成20年4月15日、めでたく「文部科学大臣表彰 科学技術賞」を受賞されました。
 そこで、今本氏と同窓の静岡大学文理学部38年度入学理科の会、有志一同が千葉市に合い集い6月7日(土)京成千葉中央駅前の京成ホテル、ミラマーレにおいて受賞記念祝賀会を開催することになりました。この受賞記念祝賀会は、同じ千葉大学の外池と、東京歯科大学の小澤が呼びかけ発起人となり。東京近辺、及び静岡近辺の同窓生に呼びかけて行われました。実は、静大38年度入学理科の会は、その2ヶ月前の4月4日に、久しぶりの同窓会を静岡で開催したばかりでしたので、祝賀会の日をもう少し後にずらして行う案もありましたが、やはり、このようなめでたい受賞の記念の会は、余り時期をずらして行うより、受賞のお祝いの時に行うのが良いとの判断の元に祝賀会の日程が決まりました。
 

不斉合成化学の基礎分野の発展にも大きく貢献

文部大臣賞受賞者 今本恒雄 このように、4月から同窓会が連続していたにも関らず、遠路、静岡から駆けつけてくれた山口茂氏や、片山誠二氏をはじめ、総計13人の同級生がカンパの記念品代を呼びかけ人幹事に送って頂き、大変有意義な祝賀会になりました。出席して頂いた方、記念品代のカンパを送って頂いた方、並びに多くの祝福を頂いた同窓生の皆さんに、ここに紙面を借りて厚く御礼を申し上げます。
 今本恒雄氏は、昭和42年静岡大学文理学部理学科化学専攻卒業で、卒業後も一貫して有機化学の研究の道を切り開いて来られました。この度の文部大臣表彰 科学技術賞の受賞は、「触媒的不斉合成に有用な光学活性ホスフィン配位子の開発」の業績に対して与えられたものです。これは、今本氏がこの研究によって、リン原子上に不斉中心をもつ配位子(Pーキラルホスフィン配位子)の実用的合成法を世界に先駆けて開発したこと、また、それらの配位子がほぼ完璧な立体選択性を発現することを実証するなどの不斉触媒反応に関する独創的研究が認められたことによるものです。この研究で開発されたPーキラルホスフィン配位子が配位した遷移金属錯体は、医薬品などに用いられる種々の光学活性化合物を安価な原料によって効率的に製造するために必用な不斉触媒としてこれから一層、広く利用されることが期待されています。このように、本研究は、実用面における有用性のみならず、不斉合成化学の基礎分野の発展にも大きく貢献するものです。
 

 このように、4月から同窓会が連続していたにも関らず、遠路、静岡から駆けつけてくれた山口茂氏や、片山誠二氏をはじめ、総計13人の同級生がカンパの記念品代を呼びかけ人幹事に送って頂き、大変有意義な祝賀会になりました。出席して頂いた方、記念品代のカンパを送って頂いた方、並びに多くの祝福を頂いた同窓生の皆さんに、ここに紙面を借りて厚く御礼を申し上げます。
 今本恒雄氏は、昭和42年静岡大学文理学部理学科化学専攻卒業で、卒業後も一貫して有機化学の研究の道を切り開いて来られました。この度の文部大臣表彰 科学技術賞の受賞は、「触媒的不斉合成に有用な光学活性ホスフィン配位子の開発」の業績に対して与えられたものです。これは、今本氏がこの研究によって、リン原子上に不斉中心をもつ配位子(Pーキラルホスフィン配位子)の実用的合成法を世界に先駆けて開発したこと、また、それらの配位子がほぼ完璧な立体選択性を発現することを実証するなどの不斉触媒反応に関する独創的研究が認められたことによるものです。この研究で開発されたPーキラルホスフィン配位子が配位した遷移金属錯体は、医薬品などに用いられる種々の光学活性化合物を安価な原料によって効率的に製造するために必用な不斉触媒としてこれから一層、広く利用されることが期待されています。このように、本研究は、実用面における有用性のみならず、不斉合成化学の基礎分野の発展にも大きく貢献するものです。

話の尽きぬうちに

 祝賀の会は、開会の後、発起人を代表して外池光雄が祝辞の挨拶を行い、その後、同窓生代表で山口茂氏から花束贈呈、同じく発起人幹事の小澤誠氏から記念品の贈呈が行われました。引き続き、今本恒雄氏から受賞者の挨拶を頂き、皆で「受賞おめでとう」を唱和して乾杯が行われました。その後、今本氏から、受賞に至った経緯、静大卒業後の若い頃の研究生活の苦労話や、千葉大学で研究に励んだ日々のこと、静大時代の想い出話などが語られ、懐かしい想い出の歓談にいつまでも話がつきませんでした。
 あっと言う間に時間が過ぎてしまった楽しい祝賀会でしたが、今本氏から、この度表彰された賞状や、記念の楯などを見せていただき、改めて、このような優秀な同窓生を友人に持った幸せとともに、静大同窓生としての誇りを感じることができました。
 今本恒雄氏には、今後も健康には十分に留意され、大学退職後も、なお一層、益々の研究のご活躍をお祈り申し上げ、大変ささやかな「38年入学理科の会」ではありましたが、同窓生による文部大臣表彰記念祝賀会の報告と致します。
 

 

平成20年6月7日
(静大文理学部38年入学理科の会有志一同)