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3.在学生からのレポート(学生レポーター)
投稿者 : 事務局 投稿日時: 2016-09-26 13:37:54 (616 ヒット)

こんにちは!

学生レポーターの鷲山です。

夏休みも残り1週間をきり、後期の履修登録も始まりました。

後期も頑張ろうと、英気を養う毎日です。

 

 

さて、今回は予告しておりました通り、鷲山訪中記③兵馬俑 をレポートしていきます。

 

 

兵馬俑とは、言わずと知れた名所で、世界遺産にも登録されています。

秦の始皇帝が、自らの死後、自分の墓を守るために作ったとか、来世にも自分の生活を持っていくために作ったとか、様々なことが言われています。近くには始皇帝の陵墓もあります。

 

 

↓兵馬俑博物館の入り口

 

 

 

 

前日に3人で相談した結果、タクシーで行くことになりました。

中国のタクシーは、日本のタクシーに比べるととても安いです。

さらに、遠くなれば値段は交渉になります。

中国の先生や友達に教えてもらった、安全な公式のタクシーに乗り、いざ出発!したのですが。

 

 

運転手さんが、何を言っているか全く分からない。

中国人に綺麗な発音を褒められる友達にも、お手上げ。

これ、運転手さんが方言でしゃべっていたからなんです。

日本語でさえ、方言が強いと何を言っているか分からないことがあります。ましてや外国語ですので、もうさっぱり。

さらに、中国語は、国土が広い分、方言の差異も日本語以上です。

何を言われているか分からないまま、とりあえず運ばれていました。

 

途中で止められ「降りて別のタクシーに乗れ」と言われたときはどうしようかと思いましたが、よくよく言い合った結果、最初に言った値段が安すぎたのだそう。「その値段だったら、ここまでしか乗せないよ」とのこと。

それならと、運転手さんの提示した値段を払うと伝え、兵馬俑まで乗せてもらうことに。

しかし「西安市街のタクシーはここまでしか入れない」と、兵馬俑から10キロも離れた所で降ろされてしまいました。

困りましたが、とりあえずは歩こうと、スマホで地図を見ながら、兵馬俑の方へ歩きました。車が多く、咳込むほど排気ガスが濃かったです。

途中でうまくタクシーを拾うことができました。

 

 

その時通った観光地「華清池」です。

 

↓玄宗と楊貴妃。中国の神話になぞらえたポーズになっています

 

 

 

タクシーの運転手さんは「全然面白くないよ。面白いのは兵馬俑だけだ」とばっさり。

華清池とは、あの楊貴妃が入った温泉があると、長恨歌にうたわれている場所です。

 

 

 

まもなく、兵馬俑に到着!

運転手さんは親切で、「タクシーは高いから、帰りはバスの方がいいよ」と言ってくれ、バス乗り場も教えてくれました。

 

 

どこへ行ってもそうですが、やはり人が多いです。

 

 

 

↓始皇帝像がお出迎え

 

 

一大観光地なだけあり、西洋のツアー客や、日本のツアー団体も見ました。

 

 

ワクワクしながら展示室に向かいます。

ガイドさんがたくさんいて、みな声をかけてくるのですが、公式を装っている場合が多いというので、会釈をして通り過ぎました。

 

 

20分ほど歩いて、やっと一号坑に着きました。

 

一号坑とは、「兵馬俑」と言われたらイメージする光景の広がる展示場所です。

 

その写真がこちら!

↓実際に見ると、もっと広いです!人文大講義室がいくつ入るんだろう……

 

 

 

本当に、一体一体別の人間でした。

顔や背丈は勿論、髪型や鎧、靴に到るまで、どれだけ目を凝らして見ても、同じ人間は一人もいませんでした。

これだけのものを紀元前に作ったんだと思うと、現代に生きる私も負けていられないな、と奮い立たされました。

 

 

↓立ち方まで違います

 

 

時に立ち止ってじっくり見ながら、周りを囲むテラスを一周しました。

一人一人を比べながら見たり、どの辺りに住んでいた人なのかを想像しながら見たりして、楽しかったです。

 

また、当時は色もついていて、さらに多くの陣が組まれ、もっとたくさんの兵と馬の像があったので、遠くから見たら本当に軍隊のように見えたのだろうと思います。

 

これだけのものを作ることができたのは、始皇帝の権力がそれほど強かったことを意味しているのか、はたまた民が始皇帝を慕う思いが強く、ここまでの物を作ることができたのか。古代に思いを馳せるのは楽しかったです。

 

 

他に、二号坑、三号坑、文物展示館がありました。

 

 

二号坑では、ただ立っているだけの像ではなく、戦闘態勢に入った人の像を間近で見ることができます。

 

 

↓跪射俑。ひざまずいて、弩(ボウガン)を打つ姿勢の像。

 

この像、靴の裏の模様まで再現されているんです。

 

↓滑り止めのような円い点々がたくさんついています

 

 

あまりの細かさに驚きました!

足の裏なんて、誰が見るんだろう……と思いましたが、それほど忠実に再現したかったんだという思いが強く伝わってきます。

 

他にも、馬車のレプリカや、発掘された文物の展示や、小規模な陣形の組まれた兵馬俑など、様々なものを見て回りました。

 

兵馬俑で感じたのは、あまりに遠くて暗い古代との時間の隔たりです。

兵馬俑を通して古代が現代と繋がっているという、なんとも奇跡的な現実。それが目の前にあることが、嘘のように感じられました。

 

 

 

夏休みと共に、鷲山訪中記もこれにて終了としたいと思います。

次回からは、学校で行われるイベントについて、書いてきたいと思っています。

静大祭はもちろん、六か国語で行われる朗読会と、皆さまにも参加していただけるイベントばかりです。お楽しみに!

 


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