こんにちは。学生レポーターの大石 真です。
12月に行われた各学科の研究成果発表会が行われました。
そこで今回は、社会学科で優勝した文化人類学コースの学生に、取材してきました。
優勝した人またはチームは、1月19日の学部全体の研究成果発表会に出場することになっています。
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1.今回の発表の概要を教えてください
横須賀(現掛川市)にある様々な文化がどのように成り立っていて、それを支えているのは誰なのかということについて、私たちがフィールドワークを通じて出した答えを発表しました。
2.どんなことがわかりましたか
文化とは直接的な関係がなかったりするものや、受動的に文化を消費しているだけと思いがちになる存在も、実は様々な役割を果たしていて、その文化にとって欠かせないものであったということがわかりました。たとえば、地域社会においては、他地域の人々や消費者たちがそうした存在であるといえます。なかでも驚きだったのは、砂糖など、横須賀の地域の特産品は、地域内ではほとんど使われておらず地域外からの需要によって支えられていたことです。
3.フィールドワークで回った中で印象に残ったことはなんですか
たくさんのかたにインタビューさせていただきましたが、どの方にどんなお話を聞いても、お祭りのことが出てくるくらい、お祭りとの関係が深いまちであるという印象を受けました。お祭りを通して、まとまりができているのだなと感じました。
4.フィールドワークであったハプニングについてあれば教えてください
原付で調査をしていた学生が、鍵を中に閉じ込めてしまうというハプニングが印象的でした。業者を読んで対処してもらったのですが、1週間分の宿代とほぼ同額を請求されてしまいました。
5.文化人類学はどんなおもしろみのある分野ですか、まだどんな価値が見出せると考えていますか
すべての学問において、フィールドワークは大事ですが、文化人類学では現地調査がほぼ必須となっています。社会学のようにアンケートを取り統計を作るようなことはあまりしないため、なにかはっきりとしたわかりやすい結論を導き出すことは難しいかもしれません。しかし、調査者自身が現地に溶け込んで、多様な人々から生の声を聞いているので、そこから量的調査だけではわからないことを見出すことができます。文化人類学の一番の魅力はそこにあるのだと考えます。
6.文化人類学と民俗学はなにが違いますか
文化人類学と民俗学は、昔は同じ学問領域に会ったこともあり、はっきり区分するのは難しいかもしれませんが、同じものではありません。日本における「民俗学は、国内とアジアを対象として、民族の生活を記述することを重視しています。それに対して、「文化人類学」が民俗学と区別されて使われている場合は、自文化以外の文化や社会を対象とし、多様な文化的現象についての研究をする学問を指します。ただし、「文化人類学」のより広い定期においては、そこに民俗学も含まれると解釈されることもあります。
7.最後になにか一言お願いします
とても楽しいフィールドワークでした。それぞれの調査についての詳しい内容は報告書にまとめてあり、WEB上で公開していますので、ぜひご覧ください。
フィールドワークの調査報告書のURL↓〈http://ir.lib.shizuoka.ac.jp/handle/10297/3391/bulletin/10297/9950〉
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