みなさんこんにちは!
学生レポーターの鷲山です。
1カ月前が嘘のように、涼しくなってきましたね。大学の銀杏並木も色づき始めています。紅葉も楽しみです。
さて
今回は、先月行ったお祭りについて!
台風迫る9月29日、浅間神社で開催された「大神楽祭 2018秋」へ遊びに行きました。
↓大雨が降り、とても冷えた日でした
浅間神社といえば、能を大成させた観阿弥が、生涯最後の舞を演じたことで有名な神社です。そんな「芸能の聖地」である浅間神社に、静岡市の山間部に今なお伝えられている神楽が集結するというお祭が、「大神楽祭」。二十の神楽と木遣り、お囃子が、神前で披露されていきました。また境内には、「オクシズ在来市場」として、オクシズの味覚を堪能できるお店がずらり。(個人的には、水見色の方々が出品されていたこんにゃくからあげがヒットしました。)さらにさらに!オクシズに伝わる昔話を、SPAC出演俳優やプロダンサー、音楽家による朗読・演劇の形で楽しむことができる「SPAC×オクシズ 昔ばなし劇場」も同時開催!しかも観覧無料でした。
神楽の中で最も印象的だったのが、笹間神楽保存会さんによる「天の宇須女の舞」。
画面左のほっかむりをした老婆面の方が、若い女の面を被った方が舞う過程で、捻ったり曲がったりしてしまった裾を正しい位置に戻していくのですが、そのおどけた仕種に、会場は笑いに包まれます。
アメノウズメノとは、天岩戸神話で有名な女神。
アマテラスオオミカミが岩戸に隠れてしまい、世界を暗闇が包みました。その時舞を披露し、八百万の神々の笑いを誘ったのがアメノウズメです。
この神楽でも、「笑い」が重要な要素になっているように思いました。
神々の間に巻き起こった「笑い」で、アマテラスオオミカミを岩戸の外へと引き出すことに成功し、世界に光が戻ります。
この神楽も、きらびやかな衣装に身を包み厳粛に舞う若い女神の姿がありながら、人々の目はコミカルな仕種で裾を払う老婆へと集中していきます。最後まで舞台に残るのも、老婆の方でした。舞台で一人おどけてみせ、人々に笑い残して去っていきます。
きちんと調査をしたわけではないので分かりません。個人的な感想ですが、「アメノウズメ」という神様は、人々を笑わせることで明るいエネルギーを引き出す・開かせる力を持っているのかな、と思いました。
そして、「SPAC×オクシズ 昔ばなし劇場」ですが、本学卒業生の宮城嶋遥加さんも出演されていました!
撮影OKでしたのに、見惚れてしまって撮るのを忘れた大失態。
これが観覧無料なんて申し訳ない……と思うほど素晴らしかったです。
舞殿で演じられた、「てしゃまんくと浅間さんの石鳥居」と「木枯らしの森」は、現代の神楽、という形で構成・演出がなされたものでした。演者の方々の美しい身体の運び、冷たい雨の降る境内に響く滑らかな声、古代の音楽を現代楽器でアレンジしたバックミュージックが、宵闇から浮かび上がるように照らし出されます。静岡に昔から伝えられている話を堪能できたという満足感だけでなく、心が浄化されたような清々しい気持ちになりました。正に現代の神楽、たる力を持った舞台だったなと思います。
前回、「次回はライトな内容で」といった向きのことをお知らせしましたが、書いてみたらあまりライトになりませんでした……。難しいですね。写真を撮る癖をつけねばと反省する次第です。
それではまた!
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