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投稿者 : 事務局 投稿日時: 2017-10-23 13:49:32 (2 ヒット)

平成28年度 静岡大学岳陵会 連携講座 第8回

 

 

日 時  20161128日(月)1430分~1540

会 場  静岡大学 人文社会科学部 大講義室

受講生  180

講 師  小島 幸 様   (株)日立製作所 電力エネルギー営業本部 本部長付

        (人文14回  法学科  昭和57年卒)

        

演 題   変化への対応

 

 

皆さん、こんにちは!

 

 日立製作所の小島です。本日はよろしくお願いいたします。

今日の話のキーワードは、「変化への対応」です。ポイントは3つあります。

1番目はイノベーション2番目はT定規議論3番目はコンプライアンス(法令順守)です。T定規議論とは製図のT定規になぞらえて、知識を広く学ぶと共に1つでも専門性を極めることを言います。

 

 本日の話の順序は、次の通りです。

1.自己紹介

2.私の就職活動

3.会社での業務経歴

4.これからの世界、日本

5.これから社会へ旅立つ皆さんへ

 

1自己紹介

 愛知県出身の1957年生まれ59

 19823月静岡大学人文学部法学科卒、同年4月日立製作所入社

 

2私の就職活動

 就職活動時の時代背景を政治、経済、国際情勢、社会情勢、生活・文化に亘って説明した。会社の選択については当時高度経済成長真っ盛りで白黒テレビ、洗濯機、冷蔵庫が3種の神器といわれたこともあり、電機メーカーを選んだ。日立とパナソニックが選択肢だったが、社会貢献を始めとした経営理念に共感し日立を選択した。

 

3会社での業務経歴

 日立での勤務は34年になります。部署としての経験は経理部門営業部門、ビジネス分野としては原子力部門衛星部門となります。日立のような総合電機メーカーは、企業を相手とするBtoB、消費者を相手とするBtoC部門があります。前者は重電機器、社会・インフラ、情報処理部門、後者は家電機器部門が該当します。

 経理部門の仕事として、原価計算と給与計算の事例を挙げて説明。いずれも紙ベース、手作業の仕事から、大型コンピューター、パソコン、インターネット処理へと時代と共に大きな変化をした。給与も現金支給から銀行振り込みとなった。今後の経理は、事務処理ではなく、経営状況を把握しトップマネージメントをサポートするスタッフの役割が大きくなる。

 営業部門の仕事は、顧客開拓、製品紹介・提案、交渉、代金回収、アフターサービス等多岐にわたる。関連して、与信管理、反社会的勢力の調査などもある。今後の営業の役割としては、単に製品を販売することからプロジェクト創造に関わり、プロジェクト構築のためのコーディネート、資金繰り支援のためのプロジェクトファイナンスの組成などの能力が求められる。

 

 ビジネス分野では原子力部門衛星部門に携わりました。

 原子力発電の必要性について、LNGガス、石炭、石油など化石燃料の埋蔵量が有限であることを踏まえ、原子力発電が誕生。原料のウランは再生可能エネルギーとして無限に近く使用が可能。また、最近は化石燃料比率が88%まで上昇し、電力コストやCO2の上昇が問題となっており、今後のエネルギー事情からも大きな課題となっている。福島原発事故についても概略を説明。

 衛星部門については、身近なGPSにも510メートルの誤差があり、その解消のため準天頂衛星システムを整備し、将来的にはG空間社会の実現に向けて研究している話を披露。

 

4これからの世界、日本

 アベノミクス3本の矢のうち第3の矢である成長戦略について説明。名目GDP600兆円の実現に向けた成長戦略として第4次産業革命の実現が挙げられる。それは、IoT、ビッグデータ、AI(人工知能)を活用した新たなサービスである。具体的には、

1)ヘルスケア

 ウェアラブル端末で異常を検知し、家にいながら病院と変わらないサービスを実現

2)スマートシティ

 多数の交通機関を遅延なくネットとつなぎ、都市における安全な自動運転を支援

3)ICT教育

 一人一台の端末をWi―Fiでつなぎ、習熟度に応じた最適な学習ツールを個別に提供

4)スマート農業

 無数のセンサーを農地や家畜に着け、環境や生育に応じた人で不要の個体管理を実現

が挙げられる。

 この実現には、①データの利活用②ICT人材の育成③ICTインフラの整備などの課題がある。

 世界では、3次にわたる産業革命があった。日本では、IoT、ビッグデータ、AI、ロボットを駆使した第4次産業各目に入っており、学生諸君の力を発揮できる場が多数あります。

 

5これから社会へ旅立つ皆さんへ

 これまで専門的で難しい話をしてきましたが最後に、これから社会に巣立つ皆さんへ贈る言葉を述べます。

 最初に、大手企業が期待するものです。

・高い目標を自分で掲げ、地道に、愚直に、やり抜ける人(トヨタ自動車)

・世界の社会課題の解決に、だれにも負けない強みを持ってチャレンジできる人(オムロン)

・語学力だけでなく、どのような環境の中でも働けるタフさ(商社)

・コミュニケーション能力・こきゃくがシステムを活用して何を実現したいのか理解する(ソフトウェア・情報処理)

・ネット販売やネット選挙など、法制度やルールも時代に合わせて変わり続けている。情報収集能力が高く、環境変化に敏感であること(通信・インターネット)

 

 最後に、私から皆さんに期待することを述べます。

・静岡大学の時代でしかできないことをしてください。

・ゼミを大切にしてください。特に都会と違って少人数ゼミでは議論等ができます。ゼミでは法的思考方法(現状認識、法文適用、解釈)をしっかり学んでください。

・起承転結で論理的に卒論を書いてください。

・クラブ活動、サークル活動を満喫してください。

・自然、環境、文化を満喫してください。

・せっかく静岡で生活したのだから静岡の観光案内が出来るよう勉強してください。

・静岡の地を生かし、都会の雑踏から離れじっくりと何かに取り組む時間を作ってください。

 

 以上で私の講義を終了します。ご清聴まことにありがとうございました。 (拍手)

 

(文責: 鈴木良夫 岳陵会会長 人文5回 経済卒)

 


投稿者 : 事務局 投稿日時: 2017-10-20 12:48:59 (8 ヒット)

平成28年度 静岡大学岳陵会 連携講座 第7回

  

日 時  20161121日(月)1430分~1545

会 場  静岡大学 人文社会科学部 大講義室

受講生  180

講 師  神谷 さつき 様   特定社会保険労務士

       (人文18回  法学科  昭和61年卒)

演 題  「資格で働くということ」

 
 皆さんこんにちは。今日はこのような機会を与えていただき有難うございます。

資格で働くということはどういうことかについてお話します。その前に、自己紹介します。

 

1 自己紹介

     S38.5 愛知県豊田市生まれ

     S57.4 静岡大学人文学部法学科入学

     S62.4 出版社入社  訪問販売で苦労する。

     S63.4 会計事務所入社

     H.10 社会保険労務士事務所入社

  2.10 社会保険労務士試験に合格

  4.1   神谷さつき労務管理事務所設立

     H11   結婚

     H19   特定社会保険労務士試験合格

28   開業して25年となり、今に至る

 

 私、本当は公務員になりたかったのです。でも、愛知県庁と名古屋市と裁判所事務官を受験し、全て落ちてしまいショックでした。親に泣きついて専攻科に進学させてもらい、再度受験しましたがこれまた失敗。諦めました。

 ようやく入社した出版社は、訪問販売をさせられとても大変でした。その上ブラック企業、1年で退社しました。このとき、一生働いていくためには、30歳前に何か資格を取りたいと思いました。次に入社した会計事務所で社会保険労務士を知り、税理士は合格するのに5年かかるが社会保険労務士は1年でとれそうということで、社会保険労務士事務所に転職しました。平成2年10月、社会保険労務士試験に合格しましたが、社会保険労務士の試験を落ち続けていた先輩男性社員がいて、その人にいじめられましたね。私が1回で合格していたからでしょうか。ある日所長から「神谷さん、そろそろ独立したほうがいいかもしれないよ!」と、独立を奨められたのです。ていのいいリストラですね。

 平成4年1月に自分の事務所を開きました。丁度事務所を閉める先輩がいて、支部長の紹介でそこのお客様を数軒いただいたのが最初の顧問先です。ありがたかったですね。いま、職員は2人います。2人とも女性ですが、1人が社会保険労務士資格を持っています。

 

さて、「私は、こんなビジョンを描いて仕事をしてきました。」と言えればよいのですが、全くなくて、目標を立てたことは今までに1度もありません。ただいただいた仕事を一生懸命やってきて、気がついたら25年経っていたということです。今まで、営業をしたことは一度もありません。全部お客様や知人の紹介です。そのつながりでやってきました。必死でした。仕事は、やってみないとわからないところがあり、請けた仕事は、好きとか嫌いで判断しないでとにかくやってきました。

 

2 「何をしているか?」

 役割としては 労働、社会保険に関する法律、人事、労務管理の専門家です。人に関する仕事です。社会保険労務士は国家資格で、年に一回試験があります。ちなみに今年の合格率は4・4パーセントでした。昨年度は26パーセント。

 この仕事をするには、試験に合格してから2年以上の実務経験が必要です。さらに、社会保険労務士名簿に登録されて初めて仕事が出来るようになります。

 

3 「主な仕事」

 1)労働社会保険手続き業務 労働社会保険の適用など

 2)労務管理の相談指導業務 労働者と会社の揉め事の相談。

 3)年金相談業務。

 4)紛争解決手続き代理業務。斡旋申し出に関する相談。(特定社会保険労務士に限る)

 5)補佐人の業務。(特定社会保険労務士に限る)

 

4 特定社会保険労務士とは

労使間でもめた時、通例は裁判での解決が多いですが、勝った負けたの結果、双方にそのあと必ずしこりがのこります。その上多額の費用がかかります。根本的な解決にはなりません。

最近では、「ADR 裁判外紛争解決手段」が活用されています。これは、当事者同士の話し合いで解決する方法で、双方に傷が残らないとか、怨み辛みが残りにくいという利点があります。特定社会保険労務士の資格があると、このADRのうち「個別労働関係紛争」で、解決にあたる業務を行うことができます。

 

5 最近の仕事

1)愛知県雇用労働相談センター相談員、セミナー講師。

2)派遣元責任者講習会講師。

3)障害者職業生活相談員講習講師。

4)銀行の年金相談員。

5)大学4年生向けの講義「働くことの基礎知識」労働基準法の基礎、ブラック企業とは何かなどが内容。

6)「非正規社員をめぐるトラブル相談ハンドブック」執筆。 

 

6 「資格で仕事をするとは」

 独立開業のメリットとデメリット

 メリット

   上下関係がない。(先輩や上司がいない)

   苦手な人と会わなくてすむ。

   自分のペースで仕事が出来る。家庭と両立しやすい。

   自分のがんばり次第で収入が増える。

 (デメリット

   月によって収入に差がある。

   保障がない。

   孤独や不安などがある。すべてが自己責任。

   相談相手に悩む。例えば、得意先が倒産すると減収に直結する。

 

 このことは独立開業とは必ずしも限りませんが、何が大切かといえば、自分の身体です。体力と健康が第一です。自分の代わりがいないということ、体力勝負です。

 

7 資格の意義

 1)一生もの。

 2)男女を問わない。これは大きいです。例えば、女性比率で愛知県は40パーセント弱です。私が開業した頃に比べると増えています。

 3)


投稿者 : 事務局 投稿日時: 2017-10-18 14:25:51 (11 ヒット)

平成28年度 静岡大学岳陵会 連携講座 第6回

  

日 時  20161114日(月)1430分~1545

会 場  静岡大学 人文社会科学部 大講義室

受講生  180

講 師  三宅 純平 様   株式会社 竹酔 代表取締役 社長

        人文29回  言語文化学科  平成9年卒

        人文社会科学研究科     平成18年修了

 

演 題  「 現代社会の変容とキャリア形成 

 

 あいさつ

みなさんこんにちは。ただいま紹介にあずかりました、株式会社竹酔の代表取締役をしております、三宅純平と申します。このたびご縁ありまして、この連携講座の講師を努めさせて頂きます。言語文化の29回卒です。今日は1・2年生が中心にお集まりされていると聞きました。一年生は半年前に入学したばかり、二年生にしても就職はまだまだ先の話だと思います。私がいたころは、こういった卒業生の話を聞くような講座もありませんでしたし、また、この大講義室は言語文化のコースですとあまり使用しなくて、その以前に、後程お話しますが当時あまり大学生活になじめなくて、あまり大学にくることがなくて、そんな人間なので、学生の皆様にお伝えできるようなことはあまりないかもしれません。そんな先輩もいて、なんとかやってるんだと思ってもらえればうれしいです。

 

世代の話

先生から、ご紹介ありましたが、私1997年の卒業なんですが、この中の1年生は、はちょうど生まれた年になりますね。自分にとってはつい最近のように思えるんですが、もう20年前ですからね、今年で43歳になります。私が20歳のころに、40過ぎたおじさんに、「進路はこうしたらいいよ」「会社はこういうところがいいよ」などアドバイスをもらっても、古臭くて「このおじさんなにいってんだよ」って思うところもあるかと思います。それだけ世代がちがいますからね。

世代の話がでましたので、この表をみていただきますと、(日本人口ピラミッド型グラフ)私は、この人口が山になって多いところで、「団塊ジュニア世代」っていわれる世代なんです。皆さん方がこれから社会に出て、会社や役所や学校に勤務すると、この世代の人が、課長さんだったり、役所では主査だとか、学校では教務主任にあたる人であったりだとかで、皆さんにとっての直接の上司・先輩ではなくて、その上司・先輩の上司として、一つの課であったりだとか、部署をまとめていく役割にいる世代だと思います。

 私たちの世代がいちばん人口が多くて、以後少子化ということで、どんどん減っていってますね。私のすぐ下の世代が「就職氷河期世代」、いまの30代の方なんかがこれにあたるんですかね、で、その下が俗に「ゆとり世代」っていわれていて、皆さん方の世代になりますね。 皆さん方とこれだけ世代が離れてますので、できるだけ参考になる話があればいいいと思います。

 

会社の説明

株式会社 竹酔

静岡市葵区田町2891

仕出し弁当(配達専門)の製造と販売

従業員 社員26名 パートアルバイト85名 

取扱い品目              

会議向けお弁当 パーティケータリング料理 仕出し料理 など

 

写真などを織り交ぜ、会社の業務内容の説明

静岡大学の入学式のお弁当を届けさせていただいたので、みなさん1回は召し上がったことがあるはずですね(笑)

 

講義の到達点

 それでは、今までは会社の話をしてきたのですが、ここで、「今日の講義の到達点」の話をさせて頂きます。色違いの○が3つあります。これは赤が「自分がやりたいこと」 緑が「自分ができること」 そして青が「まわりが求めること」です。今日の講義では、「自分がやりたいことと、できること、そしてまわりが求めることがどこかで重なっていることが大切だ」ということを私の実体験を踏まえながら皆さんにお伝えすることを目標にいたします。それだけ覚えて帰ってもらえばうれしいです。それについて今からお話しができればと思います。

 

 

 

学生生活 3つの円がバラバラの状態。

静岡大学入学と同時に、寮生活がはじまりましたが、目標を見失ってしまい、あてのない日々を送っていました。なんで静岡にきてしまったのか?なんで興味のない授業に出なければいけないのか?なんで言語文化学科にいるのか?・・・今でいうひきこもりのような状態。留年し大学や友人とも疎遠になってしまいました。

 

4年生 就職を前にして 自分ができることの円と周りが求めることの円がリンク

友人M氏に。

「なあ、なんで働かなきゃいけないんだろうな」

「だってもなにも、みんな働いてるじゃん。働かざる者食うべからずだよ。しかし人はパンのみに生きるにあらずだよ」 そうだよな。やっぱり就職活動してみるか。何社か会社を受けてみる。内定をいくつかもらうことができました。(応募、面接、試験や会社ごとのエピソードなど話す)だんだんと「じぶんのできること」と、「周りがもとめること」がリンクしてきました。

 

23歳 旅行会社に就職 だんだん3つの輪がリンクしていきました 

 会社で働くことを通じて、上司、同期、お客様、社内他部署、取引先など多くの人と「仕事」として接することがはじまりました。

 自分のやりたいことが仕事を通じて広がっていきました。(旅行会社 添乗員 営業マンとしての エピソード)会社に入ってゼロから鍛えられました。だんだんもっと旅行や地理など覚えたくなってきて、「自分のしたいこと」が周りとリンクしてきました。

 厳しい上司でしたが、そのおかげで若いうちに営業マンとして、社会人としての基礎を学ぶことができました。

 会社に勤めて、いろいろな職務が細分化されていて、組織で、方針に従って働かないといけないことに気づきました。

 

いままで あそび=自分の要求に応える

ここから しごと=相手の要求に応える

 

30歳 さまざまな転機  まわりが求めることから一旦離れて

 ホームステイ先で言われた「make yourself at home」、人を喜ばせるために働いているけど、自分のしたいことは何なんだろう?

仕事:仕事というお客様の要求に応えることを突き詰めていくと自分の人生はどうなってしまうのか?「なぜ働くのか」(添乗などで、海外の人の考え方にふれたりしたことでワークライフバランスの見直し)旅行会社を退職。

自己:もう一度勉強をしたい。学びなおしたい。(哲学)

   ストア派という古代ローマの哲学を勉強したく、人間学の田中先生の下で大学院生活をしてみました。

家庭:30歳を機に結婚。結婚相手先の実家が「おべんとうの竹酔」

 

大学院に通いながら、結婚をして、お弁当屋さんも手伝いながら、子供も生まれて…忙しく30代をすごしました。

 

38歳 社長に  三つの円が重なり

いつの間にか、大学院生活から会社生活へ。再び仕事を通じての成長と周囲が求めることへの「覚悟と責任」

あたりまえだが、「これが人生の目的です」と証明した思想は古今東西存在しないことにようやく気づく。どんな思想家も「自分がそう思っているだけ」だと気づく。しかしそれこそが「覚悟=悟る」ということではないかと思うようになってきた。

学生時代から社会人、大学院へと続いていた、「なぜだろう」「なんで」という自問自答から、ここでやるしかないという「覚悟」に心境の変化。

「覚悟」をきめた仕事に、「責任(必ずやるという気持ち。責められる任務)」を持つ。

 

竹酔社長として目指している「覚悟」

心 いいわけをしない高いプロ意識

技 いいわけをする必要のない圧倒的な技量

体 いいわけのない社風をつくる

 

従業員とその家族の幸せを願えるか。社長の役割は何か

ふたたび仕事を通じて 大切にしていること

受けた恩は岩に刻め

勘違いをするな 

負けに不思議の負けなし

 

まとめ

なんのために大学にいくのか? 寅さんのことば

 「人間長い間生きてりゃいろんな事にぶつかるだろう。な、そんな時、俺みてえに勉強してない奴は、この振ったサイコロの出た目で決めるとか、その時の気分で決めるよりしょうがないな。ところが、勉強した奴は自分の頭で、きちんと筋道を立てて、はて、こういう時はどうしたらいいかな、と考える事が出来るんだ。だからみんな大学行くんじゃないか、 そうだろう。」

 映画 「男はつらいよ」(静岡市立大川小学校 校長先生の講演から)


 

御清聴ありがとうございました。

 

(文責: 三宅純平 人文29回 言語文化学科 卒)

 


投稿者 : 事務局 投稿日時: 2017-10-12 14:53:51 (16 ヒット)

平成28年度 静岡大学岳陵会 連携講座 第5回

  

日 時  2016117日(月)1425分~1550

会 場  静岡大学 人文社会科学部 大講義室

受講生  180

講 師  平井 正大 様  浜松信用金庫 常務理事

(人文13回 昭和56年 経済学科卒)

 

演 題  「企業を見る目と企業が求める人材」

 

みなさん、こんにちは。私は35年前に人文学部を卒業し、浜松信用金庫に入庫しました。大学では財政学ゼミ、卒論は「大量国債発行と財政危機」でした。19813月卒業時の国債残高は71兆円でしたが、今年度末には838兆円予想ということで、現在もなお財政再建の論議がなされています。入庫して、営業店長を3店舗経験した後、本部で主に融資審査と業況悪化企業の経営改善を支援する業務に従事しています。会社を審査する部署で日ごろ企業を見ていますので、今日はその観点からお話しさせていただきます。

初めに浜松信用金庫についてご紹介します。預金残高は1兆5,555億円。全国265の信用金庫の中では20位、県下の12信金では第1位です自己資本が1,183億円あり、66年間で利益を蓄積した結果であり、健全性の高い金融機関という評価をいただいております。信用金庫は銀行と違って、営業区域に制限がありまして、融資においては中小企業専門機関として、地元の限られた営業区域内で地域に密着した経営を行なっています。

 

. 企業を見る目 

初めに、金融機関から見た企業を見る目ということで2つの視点からお話しさせていただきます。まずは財務面です。いい会社というのは安定した利益を出しているかということです。金融機関もまず初めに財務面をみます。会社は、最低年1回「決算」を行い、3つの財務諸表を作ります。この3つの財務諸表はつながっています。

・損益計算書(PL)…どれだけ利益をあげたのかを表す    ≪収益性≫

・貸借対照表(BS:バランスシート)…期末時点の財政状態を表す  ≪安全性≫

・キャッシュフロー(CF)計算書 …現預金が滞りなく循環しているか ≪安全性と収益性≫

企業は、負債と資本によって資金を調達して資産を集め、それを運用して利益を得ています。そして利益は、新たな元手として次の商品の仕入れや資産の購入、授業員の給料や税金の支払いに使われています。別の見方をすれば、ビジネスによって作り出された富を分配しているといえます。ですから、企業は儲けなくてならないし、適切に分配しなくてはなりません。

 

では、企業の役割となんでしょう。企業はビジネスによって作り出した富を、各関係者に分配するという責任を持っています。では何をやってもいいかというとそうではありません。企業の存在意義は何かを考える際、長野県の伊那食品工業塚越会長の経営哲学に「年輪経営」という言葉があります。これは木が1年ごとに年輪を刻むように、少しずつ確実に成長していけばいい。経営にとって本来あるべき姿とは、社員が幸せになるような会社をつくり、それを通じて社会に貢献すること。利益が目的になるから会社がおかしくなるのです。この会社は、創業以来48年連続の増収増益だけでなく、この20年間に会社が嫌でやめた人はゼロだそうです。人件費はコストではなく、会社の目的そのものであり、従業員に人件費を支払い、幸せになってもらうことこそが、会社が存在する大きな理由だといっています。

 

ここで、トヨタの問題解決手法についてお話しします。トヨタでは、“あるべき姿”と“現状”とのギャップが問題と捉えています。問題がないことが最大の問題だといっています。そして問題を3つに分けています。①今起きている問題(発生型問題解決)②より高い次元の“あるべき姿”を新たに設定(設定型問題解決)③中長期的視野を持って大きな視点から問題を解決(ビジョン指向型問題解決)。もう一つ、トヨタの問題解決に「5w」というものがあります。なぜ(why)を5回繰り返すこと。これはすべての世界で応用ができます。なぜを繰り返すことで、真の原因が見えてくるということです。この問題解決の手法はとても重要ですので是非覚えておいてください。

次に、地域金融機関に求められているものですが、バブルが崩壊した時、多額の不良債権が発生しました。金融庁は金融検査マニュアルをつくり不良債権の処理に乗り出しました。今は不良債権もめどがつきましたので、平時の金融行政になりました。現在、金融機関は担保・保証に過度に依存しない融資ということで、企業の事業内容、成長可能性があるのか、持続可能性はあるのか(事業性評価)を見ています。そして融資だけでなくコンサル機能を発揮すること、企業の成長を通じて地方創生に貢献することを求められています。

 

次に、非財務面からみてみますと、融資の基本姿勢というのは、人を見て、事業を見て、お金を貸すことです。

財務諸表は結果です。技術力や商品力、そして経営者の資質・組織力といわれる知的資産がものすごく大切になります。ですので、将来企業を見るときには、決算書だけみてはいけません。この目に見えない知的資産をしっかり見てください。また、企業の力、①作る力(技術力、商品力、開発と量産)②売る力(営業力)③組織力、この3つの力を見ることも大切です。

 

経営改善の支援をしても赤字のままの企業もあります。そこで過去の収益改善に成功・失敗した100社を分析し、共通したことを発見しました。

①経営者の資質(ヒト)…企業理念、ビジョン、リーダーシップ、従業員との一体化

②強豪との差別化(モノ)…SWOT分析のS(強み)を活かした戦略

③採算(原価)管理の徹底(カネ)…売上重視ではなく利益重視

この3つが優れている会社は成長し、劣っている会社は減退しています。将来起業したいと考えている人はぜひこの3つに注力してください。

 

経営者の資質ということで、「会社をつぶす社長」10のポイントをあげさせていただきます。

5つの「弱い」】

 ①数字に弱い ②パソコンに弱い 

③朝に弱い ④決断力に弱い 

⑤人情に弱い

5つの「ない」】 

①計画性がない ②情報がない

③リーダーシップがない

④危機感がない ⑤人脈がない

これは、学生時代に身につけるべきことに繋がっていきますので覚えておいてほしいと思います

 

余談ですが、私が知るトップセールスマンから学んだ営業の極意です。

好かれること

 明るい笑顔  挨拶  身だしなみ

相手に感動を与える

  相手の期待を上回ることをすると感動になります。

相手にとってまた会いたくなる

  幅広い知識(政治、経済、歴史、スポーツなど)があれば人間的魅力が増えます。相手に興味をもって自己勉強。興味を持って調べると知識が身につきます。スキルとは勉強と経験の積み重ね。何事にも興味をもって学ぶ姿勢を身に着けて下さい。


投稿者 : 事務局 投稿日時: 2017-10-02 13:13:21 (32 ヒット)

平成28年度 静岡大学岳陵会 連携講座 第4回

  

日 時  20161031日(月)1425分~1550

会 場  静岡大学 人文社会科学部 大講義室

受講生  180

講 師  深田 萌 様  焼津信用金庫 

(人文42回 平成22年 言語文化学科卒)

 

演 題  「現代社会の変容とキャリア形成」

 

 

 この講座では最年少ということですので、皆さん方と一番近い目線でこれからの就活を含めてお話ができると思います。

私は平成22年に言語文化学科を卒業後、焼津信用金庫に入庫いたしました。入庫当初は藤枝支店に配属され、その後石津支店へ異動し、5年半営業店での業務を経験しました。そして、現在は総務部人事課に在籍しています。

1、2年生の時は将来のことなど何も考えていませんでした。同様の状況にある皆さまにとって、この授業が、近い将来について思いを巡らすきっかけとなればよいかと思います。

 

 

 私は、地元の高校を卒業し、地元の大学に入学した、いわゆる地元の王道コースを歩んできたと思います。学生時代はアルバイト中心の生活でした。お金がほしいというのはありましたが、それ以上にいろんなことを経験してみたいと思っていました。接客のアルバイトを通して、漠然とではありますが、デスクワークよりも人と接する方が自分には向いていると思えました。そのことが信用金庫に就職を決める至った原点だったと思います。

 そんな私ですが、3年生になり就活の手始めとして某銀行のインターンシップに参加しました。いよいよ不安だらけの就職活動のスタートです。また、大学で受検できる適職診断を活用し、その中で自分の強みや弱みを分析し、活動の軸となるものを模索しました。

地元企業では金融機関を中心に、また県外企業では空港に勤務するという憧れを抱いていました。自分の中で、根拠のない憧れを追い求めるのか、それとも堅実で安定した仕事を求めるのかという全く違った方向性の間に大きな葛藤がありました。仕事をするとは何なのか、社会人になる意味について考え込む時期がありました。

定まらない感情を抱えながらも、仕事とプライベートの両方を充実させていたい、そのためにはとにかく健康を維持することは自分にとって非常に大切だと強く感じていました。

 県内の会社でいくつか内定をいただきましたが、その中でお客様と接する機会が多いか否かを重視していました。人と人との繋がりを大事にしたいという思いは一貫していました。信用金庫は人と人との繋がりを大切にしています。そういう理由で私は信用金庫を選びました。先輩の雰囲気が非常に良くて肌に合うというのも決め手の一つになったと思います。

また就職先が信用金庫なら社会的信用が得られやすく、両親にとっても金融機関に勤めているというのは非常に安心できる要素だと感じたからです。また信用金庫は、地域が限定されているので通勤がしやすく、土日祝日が休みと決まっており、生活の安定が図れるというのも大きなポイントでした。入庫後の充実した研修制度も、社会人生活をスムーズにスタートできる安心材料と考えました。

 

 

 さて、私が勤務する信用金庫について説明したいと思います。

 

(金融機関ガイダンス パワーポイント使用)

   ・金融機関の業務について説明

   ・金融機関の種類について説明

   ・信用金庫の特徴について説明

 

 

 社会人になると勉強することが非常に重要です。入庫3年目頃までは2、3カ月に1回程度、検定試験や資格試験に臨まなければなりません。その試験地が静大というのも多く、懐かしむ間もなく静大へ何度となく足を運んでいました。

 

窓口業務(テラー)をしていて、お客様の笑顔に助けられるというのが非常に多かったです。営業店勤務最後の日に、お客様が花束を届けに来てくださった時は感極まったことを覚えています。

現在は人事という業務をしています。対お客様ではなく職員への対応が仕事です。職員が気持ちよく仕事ができるようにサポートする裏方の仕事です。

人事課の仕事は主には、給与や賞与の計算、社会保険関係の手続き、新卒の採用など多岐にわたります。

接客が中心であった営業店勤務から一転し、机に向かって事務作業する機会が増え、仕事内容の変化に戸惑いや不安を感じましたが、前向きに捉えるよう努力をしました。また、窓口に来店したお客様の対応する受動的な仕事から、少し先を見据えてタイムマネジメントをし、作業を進めていく能動的な仕事に変わりました。人事課での業務は、自分が主体になって動くという難しさがありますが、自分の意見を反映させることもでき、同時に責任感を今まで以上に持たなければならないと身が引き締まります。今では職員がスムーズに仕事が出来るようにと、失敗を重ねつつも知識を増やしながら日々業務に取り組んでいるところです。

 

 一つ皆さんに申し上げたい経験があります。学生時代に携帯電話のキャンペーンのアルバイトをしていました。ある日、体調が悪く、早く終わらないかとばかり考え、身が入らず、笑顔が作れませんでした。後で派遣会社の方から態度について随分と怒られました。雇い主は、私の労働の対価として賃金を払ってくれる。つまり私はただのアルバイトであっても、雇い主の看板を背負っているのです。苦い経験ではありましたが、身をもって対価を得て働く責任の重さを実感することができました。皆さんも色々なアルバイトなどの経験を通して、様々な困難や喜びを感じ、様々な人と関わり合ってください。そしてその過程で、自分の目と自分の肌で感じたことから、物事に対し考えを持ち、将来について思いを深める材料を増やしていってください。

 

(文責: 河本 通正 人文12回 経済学科)

 


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